リモートワークを行う上で注目を集めているweb会議システムは、導入することで通勤しなくても自宅から会議に参加することができます。
インターネット環境さえあれば世界中どこからでも利用できるため、フリーランスで活躍する人や独立志望者にとっては必須アイテムの1つです。
また、社内会議のみならず営業活動もオンラインで行う企業が増えており、web会議システムはさまざまなシーンで活躍しています。
今回は、そんなweb会議を導入するメリットやおすすめのweb会議システム、併用したいおすすめツールを紹介します。
web会議とは?リモートワークをより便利に
web会議とは、インターネットを通して遠方にいる相手と会議を行うことで、音声通信やビデオ通信によるコミュニケーションが可能です。
パソコン、スマートフォン、タブレットなどさまざまな端末から利用できるため、自宅でのリモートワークをより便利にしてくれる必須アイテムと言っても過言ではないでしょう。
また、web会議システムには主に2つの種類があり、サーバーの接続タイプによって「クラウド型」と「オンプレミス型」に分けられます。
クラウド型 | オンプレミス型 |
web上に用意されている外部の会議システムを利用するため、自社でサーバーを構築・管理する必要がない。 すぐに導入ができるうえ、サーバーの管理は提供会社が行うので、低コストで利用可能。 ただし、カスタマイズができないため、自社のセキュリティーポリシーに合わせた対応ができない。 |
自社のネットワーク内部にweb会議システムの専用サーバーを構築するため、インターネットを介せずweb会議を行える。 構築・管理を行う上で時間やコスト、手間がかかるが、自社に合わせたカスタマイズを行うことができる。 インターネットを経由しないので、社外秘文書など情報漏洩のリスクが抑えられる。 |
web会議を導入する6つのメリット
- 世界中どこでも会議可能
- 会議時間の削減・プロジェクトの円滑化
- 交通費や移動時間などのコストを削減できる
- 低コストなものが多く無料から運用ができる
- 介護・子育てや移住による離職率の低下
- 感染症拡大時でも会議可能
世界中どこでも会議可能
web会議システムはインターネット環境があれば場所を問わず利用できるため、日本国内のみならず海外からでも会議に参加できる点が最大のメリットです。
世界各地に拠点や工場がある会社、日本国外に取引先がいる会社でも移動することなく会議ができるので、海外進出をより身近な存在とさせました。
会議時間の削減・プロジェクトの円滑化
一般的な会議は同じ場所・時間に会議出席者が集まる必要があるため、プロジェクト内に外出中や出張中の人がいると意思決定が遅れてしまいますよね。
一方で、web会議システムは外出先でも気軽に会議を行えるので、迅速な情報共有とスピーディーな意思決定が可能です。
交通費や移動時間などのコストを削減できる
定例会議や社内研修を行ったり、遠方にいるクライアントと打合せをしたりする際、交通費や移動時間、人件費などのさまざまなコストがかかってきます。
web会議システムを利用すればそういったコストを削減できるうえ、移動時間によるロスを無くせるので業務の効率化にもつながります。
低コストなものが多く無料から運用ができる
クラウド型のweb会議システムは低コストから運用できるものが多く、なかには基本的なプランを無料で利用できるサービスもあります。
パソコンやインターネット環境、マイク、カメラなどのパソコン環境さえ整っていれば導入可能なので、初期費用や導入コストも最小限に抑えられます。
介護・子育てや移住による離職率の低下
介護や出産・育児は仕事との両立が難しくなるため、やむを得ず離職するという人も多いのではないでしょうか。
web会議システムを導入することで自宅から会議に参加できるので、家庭の事情により退職を余儀なくされた優秀な人材をリモートワークへ移行できます。
感染症拡大時でも会議可能
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、2020年以降web会議システムが重要視されてきましたよね。
満員電車での通勤、対面で行う営業、密室内の会議などが感染経路となり得ることから、web会議システムを導入して感染のリスクを抑える企業が増加しました。
web会議システムのおすすめサービス10選
近年需要が高まっているweb会議システムは、多くの企業からサービスが提供されており、どのサービスを利用すればいいか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
以下では、主なweb会議システムを10個ご紹介します。料金プランや特徴を把握したうえで自分にぴったりのサービスを選んでください。
1.Zoom
J.D.Powerが2020年4月に1週間以内に仕事でweb会議を利用した男女を対象に行ったアンケート調査によると、日本とアメリカの両国で利用率No.1を誇った大人気ツール「Zoom Meeting(以下:Zoom)」。
(参照:J.D.Power)
基本的なプランであれば無料で導入できるうえ、web会議初心者でも扱いやすい操作性が多くの人に支持されています。
また、テキストチャット、レコーディング機能、遠隔操作などの便利機能に加えて、バーチャル背景といったユニークな機能も特徴的です。
基本 | 無料 |
プロ | 月額2,000円 |
ビジネス | 月額2,700円 |
企業 | 月額2,700円 |
※2021年9月現在
2.Google Meet
Google社が提供している「Google Meet」では、Googleの他のサービスと同じ情報保護機能・プライバシー保護機能が組み込まれているため、安全性の高いセキュリティー対策が魅力です。
Googleが提供する他のサービスとも連携しやすく、普段からGmailやカレンダー、Googleドライブ内の文書・資料作成機能を利用している人におすすめします。
また、Googleが誇る音声認識テクノロジーにより、英語のみ自動字幕起こし機能が作動するため、騒がしい場所での会議、オンライン英会話、聴覚障害者でも使いやすいweb会議システムです。
Google Meet | 無料 |
Google Workspace Essential | 月額8米ドル |
Google Workspace Enterprise | 問い合わせ |
※2021年9月現在
3.Webex
アメリカのCisco社が提供している「Cisco Webex(以下:Webex)」は、世界で最も利用されているweb会議システムだと言われています。
Cisco社では2001年ごろから在宅勤務制度を積極的に取り入れており、Webexは社員たちの実体験に基づいた使いやすいweb会議システムです。
また、ノイズ除去や音声強調、リアルタイム翻訳、ジェスチャーやリアクション機能など、魅力溢れるさまざまな新機能を搭載しています。
無料 | 無料 |
Starter | 月額1,490円 |
Business | 月額2,980円 |
Enterprise | 問い合わせ |
※2021年9月現在
4.Calling
「Calling」には通話制限・機能制限がないため、社内外の会議だけでなくさまざまなシーンで活躍できるweb会議システムです。
国内有数の大企業「neo career」や「DMM.com」でも導入されており、Calling公式サイトには導入によって契約数が増加した経験談が掲載されています。
Callingは初期費用として220,000円(税込)を負担する必要がありますが、コストパフォーマンスの高いサービス内容なので、ぜひ一度無料トライアルを試してみてくださいね。
初期費用 | 220,000円 |
月額費用 | 1IDにつき1,650円 |
※2021年9月現在
5.V-CUBEミーティング
「V-CUBE ONE」では、1ライセンスでV-CUBEグループが提供しているweb会議システム「V-CUBEミーティング」「V-CUBEセミナー」の利用が可能です!
V-CUBEミーティングは、HD対応の画像・高い持続性により、13年連続シェアNo.1※を誇る高品質クラウド型web会議システムです。
※株式会社シード・プランニング「2020年ビデオ会議/Web会議の最新市場とビデオコミュニケーション機器・サービス動向」
V-CUBEセミナーは大人数に向けたウェビナーに特化しているため、社内研修や企業説明会、役員挨拶などのシーンで活躍するでしょう。
ローカルプラン | 初期費用6,050円 |
月額12,100円 | |
グローバルプラン | 初期費用6,050円 |
月額14,300円 |
※2021年9月現在
6.Microsoft Teams
「Microsoft Teams」はビジネスはもちろん、学校やプライベートでの使用も推奨しており、幅広いシーンで活躍するweb会議システムです。
無料プラン1種類と有料プラン2種類が存在し、有料プランは法人の種類や企業の規模によって、複数のエディションに分かれています。
また、プランによってはWordやExcelといったOfficeのアプリやサービスも利用可能なので、コストパフォーマンスの高いサービスと言えるでしょう。
Microsoft Teams | 無料 |
Microsoft 365 Business Basic | 月額594円 |
Microsoft 365 Business Standard | 月額1,496円 |
※2021年9月現在
7.FRESH VOICE
「FRESH VOICE」は、国内導入実績5,000社以上を誇る国産のweb会議システムで、クラウド型とオンプレミス型から選べます。
大手・中堅企業や官公庁、教育機関など幅広い分野から支持されており、保険会社や銀行、省庁でも導入されているためセキュリティー対策は万全です!
「誰でも簡単に、すぐWeb会議が開催できる」をコンセプトとし、たったの3クリックで初心者でも即座にweb会議を開催できます。
初期費用 | 110,000円 |
1拠点あたり | 月額3,300円~ |
リミット10従量課金プラン | 月額16,500円~ |
リミット20従量課金プラン | 月額27,500円~ |
フラット定額プラン | 月額19,800円~ |
※2021年9月現在
8.BIZMEE
インパクトのあるトップページが目を引く「BIZMEE」は、会員登録が不要で今すぐ無料で利用することができます。
会議参加者数は2~4人を推奨しており、少人数制のため音質が良く、セキュリティー面でも安心して利用が可能!
会議室のURLを共有するだけで簡単にミーティングを開始できるため、「web会議をはじめてみたいけど難しそうで心配…。」という初心者におすすめです。
BIZMEE | 無料 |
※2021年9月現在
9.Remote Meeting
「Remote Meeting」はクリアな音質と便利機能で人気を集めており、株式会社NTTドコモや株式会社日立システムズなど、多くの大企業で導入されているweb会議システムです。
99室ものweb会議室が利用できるので会議室不足に陥ることがなく、最大100拠点から会議へ参加できるため大規模会議を複数行うことができます。
「Remote Meeting」は有料プランのみとなりますが、14日間の無料トライアルを体験できるので、導入を検討している人はぜひ一度試してみてください。
初期費用 | 無料 |
従量制 | 1分あたり32円 |
定額制 | 1ユーザーあたり月額1,089円 |
※小数点以下四捨五入※2021年9月現在
10.Live On
「Live On」は、安定の高品質・安全のセキュリティー・安心の日本製を特徴としており、ASP版とイントラパック版の2種類から選ぶことができます。
2013年には「ASP・SaaS・クラウドアワード2013」で支援業務系グランプリを受賞しており、その他多数の賞も受賞している実力派web会議システムです。
14日間の無料トライアルを利用すれば、「Live On」すべての機能を無料でお試しできるので、実際に利用して使い勝手の良さを確認してみてくださいね。
ASP版(クラウド型) | 初期費用85,800円 |
月額3,300円 | |
イントラパック版(オンプレミス型) | サーバーソフト1,100,000円 |
クライアントソフトライセンス85,800円 |
※2021年9月現在
web会議システムのサービス比較表
「web会議システムのおすすめサービス10選」では、数あるweb会議システムのなかからメジャーなものをピックアップして紹介しました。
以下、上記で紹介した10個のweb会議システムを料金と特徴で比較したので、導入を検討している人はぜひ参考にしてみてくださいね。
料金
無料プラン | 有料プラン | |
Zoom | 〇 | 月額2,000円~ |
GoogleMeet | 〇 | 月額8米ドル~ |
webex | 〇 | 月額1,490円~ |
Calling | × | 初期費用220,000円 月額1,650円~ |
V-CUBE ONE | × | 初期費用6,050円 月額12,100円~ |
Microsoft Teams | 〇 | 月額594円~ |
FRESH VOICE | × | 月額3,300円~ |
BIZMEE | 〇 | なし |
Remote Meeting | × | 月額1,089円~ |
Live On | × | 初期費用85,800円 月額3,300円~ |
※2021年9月現在
特徴
Zoom | 操作性の良さから日本・アメリカで利用率No.1 |
GoogleMeet | Googleが誇る安全性の高いセキュリティー対策が魅力 |
webex | ノイズ除去やリアルタイム翻訳などの新機能を搭載 |
Calling | 月額1,650円から通話制限・機能制限なし |
V-CUBE ONE | V-CUBEミーティング、V-CUBEセミナーの利用が可能 |
Microsoft Teams | プランによってOfficeのアプリやサービスの利用が可能 |
FRESH VOICE | 会議開催までたったの3クリックで簡単 |
BIZMEE | 会員登録不要ですぐに利用できる無料サービス |
Remote Meeting | 99室のweb会議室が常設されているので会議室不足を解消 |
Live On | 安定の高品質・安全のセキュリティー・安心の日本製 |
web会議におすすめしたいツール
リモートワークを行うにあたって必需品とも言えるweb会議システムのほかに、併用することでより便利に仕事がこなせるおすすめのツールを多数紹介します。
ビジネスチャット
ビジネスチャットは気軽に業務連絡ができたり、ファイルの送受信を行ったり、web会議では使い勝手の悪い部分を補ってくれるツールです。
web会議システムにテキストチャットが組み込まれているケースも多いですが、サービスによっては相手がログインしていなければ利用できません。
ビジネスチャットの場合、相手のログイン状況に左右されずにメッセージを送れるため、より効率的に仕事を行えるでしょう。
主なビジネスチャットツール |
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ウェビナー
ウェビナーとはwebとセミナーを組み合わせた造語で、文字通りインターネット上でセミナーを行うツールを指します。
各個人が会議に参加してコミュニケーションを行うweb会議に対して、ウェビナーではホストが視聴者に向けて話すため、セミナーや社員研修、企業説明会、講義で主に活用されています。
一般的にウェビナーはホストが話すので一方通行になりがちですが、参加者はチャットやリアクションで質疑応答などのコミュニケーションを図ることも可能です。
主なウェビナーツール |
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プロジェクト管理
「目標を達成するために綿密な計画を立てたい。」「プロジェクトメンバーの進捗状況を共有したい。」という人におすすめのツールがプロジェクト管理です。
プロジェクト管理ではToDoリスト、スケジュール管理、進捗管理表、レポート作成など、タスクを管理するうえで便利な機能が多く搭載されています。
私も実際に「Trello」を利用していますが、個人での進捗管理・納期の厳守が求められるリモートワーカーにとって、進捗状況が可視化されるプロジェクト管理は必要不可欠です!
主なプロジェクト管理ツール |
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オンライン会議の便利な機能
テキストチャット | URLの共有やファイルの送受信が可能なため、資料の共有がよりスムーズとなる。 |
カレンダー同期 | GoogleやOutlookなどの外部サービスと連携することで、普段から利用しているカレンダーに会議の予定をスケジューリング。 |
録音・録画機能 | 会議の内容を後から見返したり、他のメンバーと会議内容を共有したりできる。 |
投票 | 会議中に参加者へ投票を行い、出席者からの回答を収集・レポートのダウンロードができる。 |
デスクトップ画面共有 | デスクトップの画面共有・遠隔操作が可能なため、スライドショーによるプレゼンや資料の説明に便利。 |
メモ書き・ホワイトボード機能 | 会議室のホワイトボード感覚で、簡単なメモ書きを会議参加者に共有できる。 |
※Zoomの場合
まとめ
今回は、web会議を導入するメリット、おすすめのweb会議システム10選、併用したいおすすめツールなどを紹介してきました。
web会議システムには、web上に用意されている外部の会議システムを利用する「クラウド型」、自社のネットワーク内部にweb会議システムの専用サーバーを構築する「オンプレミス型」の2種類があります。
パソコン操作に自信がない人やweb会議初心者の人は、Zoom、Google Meet、Webexなどの「クラウド型」がおすすめです。
一方、本格的なweb会議を開催したい人は、FRESH VOICEやLive Onなどの「オンプレミス型」を導入すると良いでしょう。
予算や使用用途に合わせてさまざまなサービスを試用し、あなたにぴったりのweb会議システムを導入してください。